ここでご紹介する植民地期日本関係資料は、日本統治期の台湾(1895～1945年)に台湾総督府図書館や台北帝国大学図書館などが所蔵し、現在の台湾の各機関が継承しているものです。日本語資料が中心ですが、コレクションによっては中国語資料や欧文資料が多く含まれる場合があります。また、多くは台湾で刊行されたものですが、日本や欧米諸国の刊行物もあります。主題は政治、経済、文学、歴史、科学技術など多岐にわたります。

近年、これらの資料の調査と目録整備が進み、資料をデジタル化して公開する機関もあります。ここでは、それらの調べ方をご紹介します。

台湾における日本関係資料の詳細については、「台湾に所在する植民地期日本関係資料の現況と課題」(『アジア情報室通報』12巻4号 2014.12)もご参照ください。

１．総合目録

• 日文舊籍臺灣文獻聯合目錄 (国立台湾図書館)

国立台湾図書館が運営する総合目録データベースです。中央研究院文史哲研究所図書館、国立台湾図書館、国立台湾大学図書館など24機関が所蔵する1949年以前に刊行された日本語資料のうち、台湾学や台湾史に関するものを中心に約2万3,000冊の書誌情報を検索できます。

トップページで「学生」などの身分を選択して「確定」をクリックするとデータベースにアクセスできます。

※このデータベースに収録されているのは、参加機関が所蔵する日本関係資料の一部のみです。また、書名に誤りが多いなど、使用には注意が必要です。より正確な検索を行うためには、次項でご紹介する各機関のデータベース等も併せて参照する必要があります。

2．主要所蔵機関

日本関係資料を所蔵する主要機関は以下の通りです。ここでは、所蔵点数が多い機関を中心に9機関の所蔵状況、検索手段、デジタル化資料の閲覧サイトをご紹介します。

※ここでご紹介する検索手段は、各機関が所蔵する日本関係資料の書誌情報を検索するための手段です(*を付したデータベースは、日本関係資料だけでなく、当該機関の所蔵資料全般を検索対象とします)。また、これらの検索手段でヒットしても、日本から閲覧できない資料が多く含まれますのでご注意ください。日本から資料を閲覧する手段については、「デジタル化資料の閲覧サイト」の列をご参照ください。

関連情報

• 台湾の公文書（档案）を調べる(1)明清～日本統治期
• アジアの文化機関のデジタルアーカイブ（中国・台湾・韓国）