日本の遺跡を調べる

ここでは土地に埋蔵されている文化財である埋蔵文化財(主に遺跡といわれている場所)と埋蔵文化財の存在が知られている土地(周知の埋蔵文化財包蔵地)の調べ方を案内します。
(参考:文化庁ホームページ「埋蔵文化財」外部サイト
すでに文化財として指定・登録を受けた史跡などについては、リサーチ・ナビ「文化財を調べる」「地方指定文化財を調べる」を参照してください。

書誌事項末尾の【 】内は当館請求記号です。

1. 事典・ウェブサイトなど

以下は、遺跡の名称・所在地などの基礎情報を調べられる事典やウェブサイトです。

歴史事典・地名事典

代表的な遺跡は、歴史事典・地名事典でも解説しています。

2. 発掘調査報告書を探す

個々の遺跡の発掘調査結果は発掘調査報告書として記録・刊行されます。

  • 国立国会図書館サーチ
    キーワード欄に遺跡名を入力し、絞り込み条件を開き、項目追加をクリックして、追加したNDLC分類欄に「GB121」、件名欄に「遺跡・遺物」を入力して検索します。
  • 全国遺跡報告総覧外部サイト(奈良文化財研究所)
    発掘調査報告書を検索できます。キーワード検索、発行機関、報告書種別(「報告書・概報・要覧(発掘調査・遺跡整備・保存管理計画)」)を選択して絞り込み検索ができます。一部の資料は、PDFで全文を検索・閲覧できます。

3. 遺跡地図を探す

遺跡等の所在・分布を把握するため、国や地方自治体は遺跡地図(埋蔵文化財地図・埋蔵文化財包蔵地地図)を作成しています。

3-1. 全般

  • 文化財総覧WebGIS外部サイト(奈良文化財研究所)
    全国の遺跡の情報を地域・時代やキーワードから検索し、地図上に図示することができます。また、貝塚・古墳・寺社など遺跡の詳細な種類を指定することも可能です。全国遺跡報告総覧に報告書が登録されている場合はリンクも掲載されています。
  • 全国遺跡報告総覧外部サイト(奈良文化財研究所)
    遺跡地図を検索できます。キーワード検索、発行機関、報告書種別(「遺跡地図・分布地図」)を選択して絞り込み検索ができます。一部の資料は、PDFで全文を検索・閲覧できます。
  • 高田祐一 編集『全国遺跡地図総目録』(奈良文化財研究所 2021 【GB1-M23】)
    刊行された遺跡地図・埋蔵文化財地図等の目録です。奈良文化財研究所学術情報リポジトリでPDF版外部サイトを公開しています。
  • 『全国遺跡地図 : 史跡・名称・天然記念物および埋蔵文化財包蔵地地図』(文化庁文化財保護部 1974-1990)
    埋蔵文化財包蔵地、史跡名称・天然記念物の場所を記した都道府県別の地図です。1965年~1968年刊『全国遺跡地図』の改訂版です。

3-2. 地域別

自治体によっては、それぞれの遺跡地図をウェブサイトで公開していることもあります。
以下は、各都道府県によるウェブサイトです。利用上の注意等も確認してください。
市町村の遺跡地図については、各市町村のウェブサイトも確認してください。

北海道・東北

都道府県ウェブサイト名・URL
北海道
青森
岩手
宮城
秋田
山形

関東

都道府県ウェブサイト名・URL
茨城
群馬
埼玉
千葉
東京

中部

都道府県ウェブサイト名・URL
新潟
富山
石川
福井
岐阜
静岡
愛知

近畿

都道府県ウェブサイト名・URL
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山

中国

都道府県ウェブサイト名・URL
鳥取
島根
岡山
広島
山口

四国

都道府県ウェブサイト名・URL
徳島
香川
高知

九州・沖縄

都道府県ウェブサイト名・URL
佐賀
長崎
熊本
鹿児島
沖縄

4. 概要・制度

文化財保護制度全般については、リサーチ・ナビ「文化財を調べる」3.制度・研究も参照してください。

  • 埋蔵文化財外部サイト(文化庁)
    概要と関連情報を掲載しています。
  • 田中琢, 佐原真 [ほか]編『日本考古学事典』(三省堂 2002 【GB8-G62】)
    考古学全般を扱っている事典です。
  • 江坂輝彌, 芹沢長介, 坂詰秀一 編『新日本考古学辞典』(ニューサイエンス社 2020 【GB8-M20】)
    考古学全般を扱っている事典です。
  • 水ノ江和同 著『入門埋蔵文化財と考古学』(同成社 2020 【K275-M139】)
    埋蔵文化財保護の法律・制度について解説しています。
  • 和田勝彦 著『遺跡保護の制度と行政』(同成社 2015 【AZ-612-L32】)
    埋蔵文化財行政の沿革・仕組みの解説、統計、法令を収録しています。
  • 文化財保存全国協議会 編『遺跡保存の事典』(新版 平凡社 2006 【GB111-H147】)
    遺跡保存の観点から、制度・調査・問題・関係人物を取り上げています。第2部では代表的遺跡70件の解説を収録しています。

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