Records of General Headquarters Supreme Commander for the Allied Powers, GHQ/SCAP
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憲政資料室 作成
- 資料群名(日本語)
連合国最高司令官総司令部文書
- 資料形態
マイクロフィッシュ、マイクロフィルム
- 数量
マイクロフィッシュ320,227枚、マイクロフィルム1,539巻
- 主言語
英語, 日本語
- 主な内容
当館ではGHQ/SCAP文書のすべてを、選択せずに収集する方針で、マイクロフィルムが市販されている文書、印刷物などすでに国内で所蔵している資料、重複して収められている資料を除いて、すべてを撮影して収集した。米国国立公文書館所蔵連合国最高司令官総司令部文書 1945-1952 と 国立国会図書館マイクロフィルムによる収集分との対照表(PDFファイル 225KB)参照。
GHQ/SCAPのうち、米太平洋陸軍総司令部・極東軍総司令部の部局と兼務していた参謀長室や参謀部の部局などの文書は、当館が現在収集しているRecord Group (RG)554の極東軍総司令部文書中にも収められている。
資料の内容は、往復文書、無電、記録用や上司への説明用に作成された交渉内容や問題の背景・経緯等を要領よくまとめた覚書、部局間の意思決定や連絡に使われるチェック・シート、施策に対する意見書、各種報告書、執務参考資料、各部署に配付された刊行資料、法規類、その他である。
GHQ/SCAPの文書のすべてではないが、おおむね陸軍省の十進分類に基づく十進分類ファイルとして整理されている。上掲「対照表」のなかでDecimal Fileとされているものがこれにあたる。憲政資料室では、アルファベット索引付の1943年版以降の十進分類表(War Department Decimal File System. Compiled under the Direction of the Adjutant General of the Army. Government Printing Office, 1943)を閲覧室で利用に供している。- 資料の構成
現在、NARAのRecord Group 331中のGHQ/SCAP文書に分類整理されている文書群は、当館では以下のように収集し、利用に供している。
- (1) NARAでフォルダごとに整理してデータを作成し、撮影し、マイクロフィッシュで利用に供しているもの。
- 国立国会図書館サーチでデータを提供。以下のリスト中での( )内の記号は憲政資料室における分類名。
- (2) NARAでフォルダごとに整理せずに、35mmマイクロフィルムに撮影し、マイクロフィルム又はデジタル画像で利用に供しているもの。
- データは東京で文書群について作成し、国立国会図書館サーチで提供。
- (3) NARAの通常の資料複写手続きで35mmマイクロフィルムに撮影し、マイクロフィルムで利用に供しているもの。
- データは東京で作成し、国立国会図書館サーチで提供。
- 規格外
※各部局のボックス中の大型文書のフォルダを撮影したもの。(1)に掲げる文書と同じ各部局の分類記号が与えられている。内訳は、法務局文書:8巻、経済科学局文書:1巻、公衆衛生局文書:30巻、民間財産管理局文書:236巻、民間諜報局文書:1巻、極東軍法務部文書:2巻。 - 連合国最高司令官総司令部文書 補遺(SUP)
※各部局文書のボックス中で、何らかの事由により未撮影だったフォルダを1998年度から2000年度にかけて収集したもの。
- 規格外
- (4) NARAが市販しているマイクロフィルムを購入し、利用に供しているもの。
- 「プレス・トランスレーション(邦字新聞雑誌記事翻訳資料)」及び「第8軍法務監による横浜裁判の再審査」を除き、データは国立国会図書館サーチで提供。
- 旧蔵機関名
General Headquarters Supreme Commander for the Allied Powers, GHQ/SCAP
- 歴史
日本のポツダム宣言受諾を受けてトルーマン米大統領は、1945年8月14日付けで米太平洋陸軍司令官マッカーサー元帥を連合国最高司令官(Supreme Commander for the Allied Powers, SCAP)に任命した。同年9月2日に調印された降伏文書により日本政府及び日本軍は、連合国最高司令官の管理下に置かれ、10月2日連合国最高司令官総司令部(GHQ/SCAP)が、マッカーサーの命令(一般命令第1号)により設置された。
GHQ/SCAPの組織は、最高司令官、参謀長のもとに参謀部と専門部に分かれ、参謀部には通常の軍司令部の参謀業務を担当する参謀第1部から第4部、専門部には、占領を実施するために行政、経済、公衆衛生、教育、運輸、通信、資源といった専門分野ごとに部局が置かれた。参謀部や一部の部局のスタッフは、米太平洋陸軍総司令部・極東軍総司令部(1947.1~)のスタッフが兼務した。
GHQ/SCAPは、講和条約が発効した1952年4月28日をもって廃止された。- 原所蔵機関
米国国立公文書館(RG 331)
- 受入
GHQ/SCAPでは占領終了前の1951年8月から米国本土への文書の発送準備作業を開始し、1952年1月にはバージニア州の陸軍省高級副官部文書課管理の倉庫にその第一便が到着した。その後、GHQ/SCAP文書は米国国立公文書館に移管され、安全保障にかかわる文書として秘密扱いとされていたが、1974年に秘密指定解除がなされた。
当館では1978年から米国メリーランド州スートランドにあった米国国立公文書館(National Archives and Records Service, NARS、1985年以後National Archives and Records Administration, NARA)のナショナルレコードセンターでGHQ/SCAP文書のマイクロフィルムへの撮影作業を開始し、1990年度をもってほぼ完了した。1991年度にはワシントンDCのNARA本館に別置されていたGHQ/SCAP文書の国際検察局(IPS)文書を撮影した。
その後、撮影もれであったフォルダを1998年度から2000年度にかけてNARAの複写手続でマイクロフィルムに撮影して収集した。