愛宕山
現在の港区愛宕1丁目にある標高26mの山。傾斜が急な石段の「男坂」とゆるやかな「女坂」があり、江戸の町や芝浦が見渡せるため、月見などの人気スポットとなった。また、毎年1月3日に山頂の愛宕神社で行われる奇祭「強飯式(ごうはんしき)」は、江戸で有名な行事であった。儀式は「毘沙門の使い」が鐘の音を合図に3人の徒者を従え、男坂を下って、別当寺にあたる円福寺に入り、宴を催している僧達の前で、約2mの大まな板を杓文字で突き鳴らした後、飯を食べることを強い、問答を終えると神社に帰るというもの。また、「毘沙門の使い」の出で立ちは、素襖(すおう)を着、大きな杓文字を杖として持ち、2mを超す太刀と擂粉木(すりこぎ)を帯び、注連飾りに使用したシダや橙などで飾ったザルをかぶるというもので、女坂の上にある水茶屋の主人が務めた。
錦絵・絵画等
愛宕山
愛宕山
江戸八景 愛宕山の秋の月
江戸自慢三十六興 愛宕山毘沙門ノ使
江都名所芝あたご山
江戸名所發句合之内 愛宕山
名所江戸百景 芝愛宕山
東都名所 芝愛宕山上見晴之図
江戸名所 芝愛宕山吉例正月三日毘沙門之使
〔東都名所〕 〔芝愛宕山之図〕
芝愛宕山之図
秋月 (愛宕)
新板浮絵芝愛宕山遠見之図
東都芝愛宕山遠望品川海図
写真
東京景色写真版
東京景色写真版
東京景色写真版
最新東京名所写真帖
その他の資料
- 愛宕山権現社(本文) 『江戸名所図会 7巻』(1834)
- 愛宕社総門(挿絵) 『江戸名所図会 7巻』(1834)
- 山上 愛宕山権現本社図(挿絵) 『江戸名所図会 7巻』(1834)
- [愛宕山円福寺毘沙門の使](挿絵) 『江戸名所図会 7巻』(1834)